ドラマ「正直不動産」で学ぶ5ー「事故物件」はいつまで告知?

「正直不動産」で学ぶ
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「2025年問題」って知ってますか。「団塊の世代」(1947~49年生まれ)が全員75歳以上になり、人口の5人に1人が「後期高齢者」に。急激な少子化も相まって、社会保障にかかる負荷が増え、医療や介護を支える働き手も不足する。問題はそれだけではありません。

第4話では、事故物件高齢者の入居拒否問題が取り上げられていました。このふたつは切っても切れない関係にあるでしょう。高齢化が進行する中、孤独死による事故物件化の懸念はますます高まっています。その懸念や家賃滞納のリスクなどから、高齢者の入居を拒否する大家もいます。

ドラマでは、亡くなった夫が枕元に立ったことで「事故物件ならまた会えるのでは?」の思いで事故物件を探す高齢の女性が登場します。しかし、こんな奇特な方はまずいません。通常、事故物件は敬遠されます。こうした心理的に抵抗や嫌悪感を与える欠陥を「心理的瑕疵かしと言います。

事故物件とは、病気や事件、事故などにより、その土地や建物内で入居者が亡くなった物件を指します。しかし、その事実をいつまで告知するのかはデリケートな問題です。大家さんも自身の生活がかかっています。告知義務が長ければ、ますます高齢者の入居を拒むでしょう。

実は、近年ルール化が図られました。令和3年に国土交通省から「宅地建物取引業者による人の死の告知に関する ガイドライン」なるものが出されてます。これによると…

不動産業者に告知義務があるのは?

自然死(老衰や持病による病死)や日欧生活の中での不慮の死(階段からの転落、入浴中の溺死、食事中の誤嚥など)は、原則として、賃貸借及び売買のいずれの場合も、これを告げなくてもよいとされています。

ただし、死亡後、長期間にわたり放置されたことで、いわゆる特殊清掃や大規模リフォーム等が行われた場合は、これを告げなければなりません。
また、自然死や日常生活の中での不慮の死ではない死、すなわち、自殺や他殺、火災による死も、これを告げなければなりません。

集合住宅の共用部分で死が発生した場合、それが通常使用する場所なら対象不動産と同様に扱う(告げなければならない)が、通常使用しない場所なら告げなくてもよいとされています。

上記の告知義務があるケースでも、その期間はおおむね3年経過までです。なお、事故物件は一度住めば告知義務がなくなるなどと言われますが、これは嘘です。また、対象不動産の隣接住戸にも告げる必要はありません。

さらに、不動産業者は、原則として、売主・貸主・管理業者以外に自ら周辺住民に聞き込みを行ったり、インターネットサイトを調査したりするなどの自発的な調査を行う義務はないとされています。

事故物件は誰もが敬遠します。売却しようにも、自死があった物件は相場の7割程度、殺人事件が起きた物件は半額ほどで取引されるケースが目立ち、さらに安い価格が設定されることもあるといいます。

桜町不動産
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世の中には事故物件を専門に取り扱う不動産屋さんもあるそうです。きちんと情報を開示し、特殊清掃と抗ウイルス抗菌施工、おはらいをした物件に「成仏認定書」を発行して事故物件を再生するんだとか。2025年3月の東京都23区の「民営家賃」の上昇率は30年以上ぶりの高い上げ幅となりました。事故物件の「お値打ち感」は増しているのかもしれません。

次回は、高齢者の孤独死(孤立死)や住居問題について、最近のニュースや政府の取り組みの情報を含めて解説します。


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